請願

 

第201回国会 請願の要旨

新件番号 1335 件名 てんかんのある人とその家族の生活を支える教育に関する請願
要旨  てんかんは、あらゆる年齢で発病する脳の病気であり、百人に一人、全国に百万人の患者がいる。早期診断・治療により七〇%以上の人が発作のない生活を送ることができる。しかし、てんかんの専門診療が全国どこでも受けられるわけではない。てんかんの発作は、一瞬手足がピクンとしたり、短時間意識がなくなったり、全身けいれんまで様々な症状がある。また、発作だけでなく知的障害、精神障害や身体障害など合併障害の人も多くいる。障害者差別解消法が施行されたにもかかわらず、学校行事への参加制限、職場での配置転換や解雇、交通運賃割引制度の対象外など不利益事例が数多く報告されており、てんかんに対する正しい理解と多様な支援が求められている。
 ついては、てんかんのある人とその家族が安心して暮らせる社会の実現のため、次の措置を採られたい。

一、教育に関しては、
 1 てんかんがあっても安心して学習できる学校等の環境整備をすること。
  (一)発作時に主治医から指示のある坐薬(ざやく)の挿入や頓用薬の服用が、幼稚園、学校の現場において制限されないように全国へ指導をすること。
  (二)てんかんのある児童生徒に対する過度な行動制限(水泳指導、宿泊研修、理科・技術家庭科実習の禁止など)のない、適切な学習指導が全国で行われるよう指導をすること。
 2 学校において適切なてんかんの知識を普及すること。
  (一)全ての教員、コーディネーター等の養成・研修時に、てんかんの基礎知識を学習する機会を設けること。その際、民間の研修会や副読本(補助教材)も活用できる柔軟的な指針を示すこと。
  (二)保健体育の時間に、病気や障害を理解する具体的なカリキュラムを採用すること。

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