請願

 

第201回国会 請願の要旨

新件番号 79 件名 消費税率を五%に引き下げ、複数税率・インボイス制度の即時廃止を求めることに関する請願
要旨  二〇一九年十月、消費税率が一〇%に引き上げられ、複数税率が実施された。二〇二三年十月にはインボイス制度(適格請求書等保存方式)が始まる。しかし、一〇%という税率は、決して薄い負担ではなく、深刻な景気悪化を招く。軽減の名で実施された複数税率は、区分経理という過重な事務負担と複雑な納税実務を伴う。免税業者を取引から排除しかねないインボイス制度は、事業者間の取引慣行を壊し、免税点制度を実質的に廃止するものである。免税業者に消費税を払う必要はないという暴論が流されているが、仕入れや経費に含まれる消費税を価格や単価に転嫁できなければ、ベンチャーもフリーランスも育たない。消費税は生活費に丸々課税され、低所得者ほど負担が重くなる不公平な税制である。憲法に基づいて、生活費には課税しない、能力に応じて負担するという税制にするべきである。そして、税制は簡素でなくてはならない。消費税の記帳や申告実務の負担も、経理部門を置く大企業に比べて小さい事業者ほど重くのしかかる。一日の仕事が終わって、目をこすりながら領収書を整理し、記帳する事業主や家族専従者の苦労を政府は理解するべきである。中小業者の一番の望みは商売を続けることであり、面倒な消費税の実務は憲法第十八条が禁じた苦役にほかならない。
 ついては、税制で商売を潰すことのないよう、次の事項について実現を図られたい。

一、消費税率を五%に引き下げること。
二、消費税の「複数税率」と「インボイス制度」は直ちに廃止すること。
三、庶民に重い不公平な税制を正して財源を確保すること。

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