請願

 

第201回国会 請願の要旨

新件番号 24 件名 子供たちの命を守り、健やかな発達を保障するために全ての私立学校に正規の養護教諭を配置することに関する請願
要旨  虐待などで子供の命が奪われる痛ましい事件が続いている。貧困やDV、虐待など緊急の対応を要する事例や発達上の課題を抱える子供への支援など、学校と医療機関や児童相談所など関係機関とのネットワークが必要な状況が増えている。現代の子供たちは、アナフィラキシー、起立性調節障害、機能性ディスペプシア、ネット依存、鬱、不登校、ひきこもり、希死念慮、薬物依存など心身共に深刻な課題を抱えている。養護教諭は、保健室から見える子供たちの実態に応急処置的に対応するだけではなく、その背景や原因にも視野を広げ、学校での教職員や保護者との連携・啓発活動や医療機関・保健所・児童相談所などの専門機関など学校内外の連携の中核を担う役割を果たしている。今日、ますます重要な役割を担う養護教諭であるが、私立学校ではいまだに未配置の学校があり、教育職としての養護教諭が配置されていない現状、非正規雇用や一人で中高兼務などの現状がある。単位制や通信制の学校には支援を必要とする生徒が多数在籍しているが、養護教諭の配置状況は全日制と比較すると更に深刻である。全ての私立学校の子供の命と健康を守るため、正規雇用の養護教諭の配置と学校保健体制・特別支援教育体制の構築は喫緊の課題である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、全ての私立学校(幼稚園・小学校・中学校・高等学校・特別支援学校)に養護教諭を早急に配置すること。
二、私立学校について養護教諭の配置に公立学校と同様の基準を設けること。現行の複数配置基準は、「小学校八百五十一人、中学校、高校八百一人、特別支援学校六十一人以上」である。
三、学校教育法附則第七条(小学校、中学校及び中等教育学校には、第三十七条、第四十九条、第六十九条の規定にかかわらず、当分の間、養護教諭を置かないことができる)を削除すること。

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