請願

 

第200回国会 請願の要旨

新件番号 261 件名 放射能汚染水を福島県沖に放出しないことに関する請願
要旨  東京電力福島第一原子力発電所構内で発生する放射能汚染水の構内貯蔵・保管タンクが二年後には構内を満たし設置場所を失うとして、原子力規制委員会が汚染水の処理につき希釈処理をした上で海洋放出することを東京電力に求めている。また、環境省の前大臣が内閣改造で退任するに際して、海洋放出するほかに余り選択肢はないと言明した。保管水にはトリチウムが残っているものの人体には危険がなく、十分に希釈して放出するのであれば海洋汚染の問題はない、国内の他の原発でも海外でもそのように処理されていると言うのである。これに対し、地元福島県の漁業者等は、依然風評被害に苦しむ水産業が更なる被害を受けることになるなどとして強く反対している。原発事故被災者等からは、これ以上福島をいじめないでほしいと海洋放出に対する切実な懸念が訴えられている。徴用工問題に端を発して日韓関係が悪化する中で汚染水処理は国際問題化しており、現時点で福島県沖への海洋放出・放出方針の決定を行うことは、一年後に迫った東京オリンピックに対する悪影響を生むおそれもある。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、現時点においては、東京電力福島第一原子力発電所構内で発生する放射能汚染水(処理水)を福島県沖に放出すること並びに福島県沖への放出方針の決定を行わないよう、東京電力、経済産業省に対して指導すること。

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