請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 3015 件名 憲法の改悪に反対することに関する請願
要旨  日本国憲法は、日本国民やアジアの人々におびただしい惨禍と犠牲を強いた侵略戦争への痛苦の教訓に立ち、主権在民、恒久平和、基本的人権など、民主政治の柱となる平和的民主的な条項を定めている。取り分け、武力行使の永久放棄や戦力不保持を明記する第九条は、世界に誇るべき平和の原則である。ところが、安倍晋三首相は、この憲法は戦後、連合国軍の占領下において押し付けられた憲法であるとして、戦争の放棄を明記した第九条を始め、憲法全文の見直しを主張している。憲法は国民の権利・自由を守るため国に縛りを掛けるという役割を持っているが、自民党改憲草案では国家のために国民の権利を制限し、一方的に義務を課すものとなっており、憲法と言える内容ではない。平和なくして医療や介護は成り立たない。第二次世界大戦では、正確な統計はないものの、数万人もの医師・看護師などが戦地に派遣され、戦場で多くの尊い命が失われた。そして、医療関係者の戦争動員により、一九四一年には四千八百五十八あった病院が終戦の年には六百四十五に激減するなど、国内の医療体制は壊滅的な打撃を受けた。国が戦争に向かうとき、医療・社会保障がないがしろにされる。今日本がなすべきことは、国民の権利と自由を守る憲法を尊重し、先駆的な平和原則を日本と世界の平和に役立てることである。国民の命と人権を守るため、戦争する国に道を開く憲法改悪に断固反対する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、国民の権利と自由を守る憲法を尊重し、憲法の改悪を行わないこと。

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