請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 2983 件名 二〇二一年度大学入学共通テストにおける英語民間試験の利用中止に関する請願
要旨  二〇二一年度(二〇二〇年度実施)の大学入学共通テストにおいては、大学入試センターが作成する英語の試験と、英検、GTECなど八種類、計二十三の民間試験が併用されることになっている。文部科学省は大学入試センターが作る英語の試験を二〇二四年度から廃止し、民間試験に一本化したい意向であると言われている。しかし、多くの専門家が指摘するように新制度には多数の深刻な欠陥があり、大学入試が有するべき最低限の公正性・公平性が確保されていない。それどころか、二〇二〇年四月の新制度導入を間近に控えた現時点でも希望者全員がトラブルなく民間試験を受検できるめどが立たず、高校生や保護者、学校関係者に不安が広がっている。このように、ずさんな制度設計、拙速な計画の弊害が制度の開始前から表面化しているにもかかわらず、当初の予定どおりの導入にこだわることは高大接続改革の意義をないがしろにする。このまま導入を強行すれば、多くの受験生が制度の不備の犠牲になり、民間試験の受検のために不合理な経済的、時間的、精神的負担を強いられる。また、予想される各種のトラブルのために、当該年度の入学者選抜が大きく混乱することも危惧される。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、二〇二一年度大学入学共通テストにおける英語民間試験の利用を中止すること。
二、大学入学共通テスト全体としての整合性を考慮し、公平性・公正性を確保するために新制度の在り方を見直すこと。

一覧に戻る