請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 1972 件名 辺野古新基地建設工事の中止と普天間基地の無条件撤去に関する請願
要旨  防衛省・沖縄防衛局は、再三にわたって示された沖縄県民の辺野古新基地ノーの民意を無視し、辺野古側の浅瀬での工事を進め、「進展」を演出しているが、最近、工事の本格化を阻む重大な問題が明らかになった。第一は、防衛局が開示した報告書により、水深のある大浦湾側の護岸設置予定の海底が深さ四十メートルにわたってマヨネーズ状の粘土質の軟弱地盤になっており、地盤改良など工法変更なしには工事は不可能な状態にあることである。地盤改良工事は、長い年月とばくだいな費用を要し、計り知れない環境破壊をもたらす。また、基地予定地に活断層があると専門家が明言しており、極めて無謀な計画である。第二は、新基地滑走路予定地周辺に、日本の航空法や米軍の基準をも超える建造物が多く存在していることである。米軍の基準では滑走路の中心から半径二千二百八十六メートルの高さ制限は標高五十五・七メートルとなっているが、この範囲に高さ制限を超える国立沖縄工業高等専門学校、久辺小・中学校、沖縄電力の送電鉄塔などがある。防衛局は、沖縄電力などとは移設等の交渉を行う一方、国立高専などは放置して工事を進めている。このほかにも、基地予定地に生息している絶滅危惧種のオキナワハマサンゴの移植を知事が許可しない中で工事を強行しているなど、問題が山積している。一方、米軍普天間基地所属の軍用機による墜落、炎上、部品や窓枠落下などの事故が、二〇一六年以来、絶え間なく繰り返されている。住民の生命と生活、子供たちの安全と教育活動を守るために普天間基地の運用停止と撤去は一刻も放置できない状態である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、辺野古新基地建設工事は中止すること。
二、政府が約束した普天間基地の運用停止と撤去を行うための対米交渉を行うこと。

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