請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 1193 件名 私立幼稚園・認定こども園を始めとした幼児教育の充実と発展に関する請願
要旨  現在、幼稚園児の約八割が私立幼稚園に通っており、私立幼稚園は幼児教育に大きな役割を果たしている。子供の成長発達には子供同士の育ち合いや教師の一人一人の子供に対するゆとりを持った関わりが不可欠である。近年、多様なニーズの子供たちが増え、一人一人の子供により一層ゆとりを持って関わることが必要である。しかし、そうした幼稚園の教育条件を整えるための費用は、その多くを保育料に頼っており、父母の負担は相変わらず重く家計にのしかかっている。二〇一五年から実施されている子ども・子育て支援新制度は、「教職員が一気に増えて教育内容にばらつきが出ている」「認定区分により事務処理の仕方が異なるため仕事量が増えた」など、様々な困惑と混乱の声が上がってきている。
 ついては、二十一世紀の私立幼稚園、認定こども園が子供たちにゆったりと楽しく豊かな経験ができる教育の場となり、父母が経済的な不安なしに子供に教育を受けさせることができるよう、また、教職員が生活や過労に脅かされることなく幼児教育に専念し働き続けることができるよう、次の事項について実現を図られたい。

一、私立幼稚園の経営安定、教育条件の改善のために、経常費助成を大幅に増額すること。
二、父母負担を軽減するために、所得基準を緩和するなど幼稚園就園奨励費を大幅に増額すること。
三、教職員の労働条件改善のために、人件費に充当される補助項目を拡充すること。
四、行き届いた教育を行うために、幼稚園設置基準を三歳児十五名、四・五歳児二十名以下のクラス定員に改正すること。
五、「子ども・子育て支援新制度」へ移行した園において、教育・保育条件が現行水準より後退しないように、職員確保のための助成の拡充や、公定価格の増額をすること。
六、幼児教育への株式会社の参入を認めないこと。

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