請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 506 件名 福祉職員の大幅な増員と賃金の引上げに関する請願
要旨  福祉職場は、どこも深刻な人手不足のために福祉を必要としている人に十分な福祉が提供できない危機的な状態である。その原因は、全産業平均より月十万円も低い賃金格差と休憩時間も保障されずに長時間労働を強いられる労働基準法違反の労働環境である。政府は処遇改善加算による賃金引上げを図っているが、福祉労働者全体の賃金底上げにはならず、職員間に格差が持ち込まれている。また、現場の実態に見合った職員の増員には消極的な姿勢を続けている。その上、人材確保を口実に必要な職員数を資格のない人やボランティアで置き換える施策までが進められている。このような実態のままでは、福祉労働者が健康で文化的な生活を営むことはできず、専門性を発揮することもできない。無理な働き方で健康を害して休職・退職すれば、ますます人手不足になる悪循環となる。こうした事態を改善して全ての国民が望んでいる安心・安全な福祉を実現するために、憲法第二十五条に基づいて国の責任で予算を確保することが必要である。福祉職員を大幅に増やし、賃金を抜本的に引き上げることを強く求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、職員を大幅に増やして労働基準法等の法令違反をなくし、安心・安全な福祉職場にすること。
二、賃金を引き上げて他産業との月額十万円もの格差をなくし、福祉労働者にも健康で文化的な生活を保障すること。

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