請願

 

第198回国会 請願の要旨

新件番号 61 件名 国の教育予算を大幅に増やし、三十人以下学級の早期実現、教室、体育館への空調設備設置を求めることに関する請願
要旨  二〇一八年は記録的な酷暑となり、教育現場で命を落とす事故まで起きている。教室、体育館へのエアコン設置は、子供の命に関わる緊急で切実な願いである。学校現場は、先生が子供たちの声に耳を傾けることが困難なほどの長時間過密労働である。文部科学省の教員勤務実態調査を見ても、学級規模を小さくすることが、子供たちの教育条件の改善だけでなく、先生の子供と向き合う時間の確保につながることが分かる。全国一斉学力テスト体制の下での過度な競争教育、ゼロ・トレランスに見られる管理と統制、道徳の特別の教科化、小学校段階からの外国語教育の実施などで授業時数を増大させていることも重大である。子供の貧困率は一三・九%、一人親世帯の貧困率も五〇・八%と、依然として経済協力開発機構(OECD)加盟国で最悪レベルにあり、教育への公的支出も最下位であり、高い教育費に親も子供も苦しめられている。子供たちの健やかな成長、発達を保障するために国の教育予算の大幅な増額を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、学校施設(教室、体育館)への空調(冷房)設置を促進するため、国の予備費や補助金を増額すること。電気料金増額に備え、学校運営費を増額すること。
二、国の責任で小中高校の三十人以下学級を実施し、正規の教職員を増やすこと。
三、給食費、教材費を含め義務教育を完全無償化すること。就学援助の準要保護の国庫補助の復活など、国による財政支援をすること。
四、公立私立とも高校授業料を無償化し、高校、大学生など対象の返済不要の給付制奨学金を拡充すること。
五、OECD並みの教育予算にするために更に六兆円必要であり、国の大幅な予算措置で実現すること。

一覧に戻る