請願

 

第196回国会 請願の要旨

新件番号 2081 件名 てんかんのある人とその家族の生活を支える教育に関する請願
要旨  てんかんはあらゆる年齢で発病する脳の病気であり、全国に約百万人の患者がいる。早期診断・治療により、七〇%以上の人が発作のない生活を送ることができる。てんかん発作には、一瞬手足がピクンとしたり短時間ぼんやりするだけの小さなものから全身けいれんまで様々な症状がある。また、不安や鬱、行動障害などの合併障害、医療、生活、学校や仕事の問題など、発作以上にてんかんのある人に深刻な悩みをもたらすことがある。さらに、二〇一一年の交通事故報道以降、てんかんが一くくりに扱われ、とても危険な病気であるかのように誤解された。そのため、全国からいじめや解雇などの不利益事例がたくさん報告されることとなり、てんかんに対する正しい理解と多様な支援が求められている。
 ついては、てんかんのある人とその家族が安心して暮らせる社会の実現のため、次の措置を採られたい。

一、教育に関しては、
 1 てんかんがあっても安心して学習できる学校等の環境整備をすること。
  (一)発作時に主治医から指示のある坐薬(ざやく)の挿入や頓用薬の服用が、幼稚園、学校の現場において制限されないようにすること。
  (二)てんかんのある児童生徒に対する過度な行動制限(水泳指導、宿泊研修、理科・技術家庭科実習の禁止など)のない、適切な学習指導を行うこと。
 2 学校において適切なてんかんの知識を普及すること。
  (一)全ての教員、コーディネーター等の養成・研修時に、てんかんのカリキュラムを採用すること。その際、民間の研修会や副読本(補助教材)も活用すること。
  (二)保健体育の時間に、病気や障害を理解するカリキュラムを採用すること。

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