請願

 

第196回国会 請願の要旨

新件番号 532 件名 緊急出動のある自衛官の官舎の改善に関する請願
要旨  自衛官は緊急の任務がある場合は数時間で基地内に帰ってこなければならないため、おのずから居住場所は制限されている。しかし、基地内の住居は軒並み老朽化しており、中には耐震強度すら心もとない住居も少なくない。離島や過疎地などの勤務地では近隣に民間の賃貸住宅なども望めない場合もある。幹部自衛官など二、三年に一度の転勤がある人も多く、過酷な住環境や突然の転勤によって結婚や子育てなどの基本的な日常生活にすら大きな負担がかかることから隊員の離婚・離職率が増えており、せっかく訓練を積んだ隊員が自衛隊を辞めていくことにつながってしまう。差し迫った危機が想定されている昨今、このまま離職率が高ければ部隊の運用も難しくなってしまう上、耐え忍んで尽力している隊員も自らの生活や土地を守るという日々のモチベーションが低下してしまう。元々志の高い隊員であるが、日々の生活や帰る家庭があればこそ、その家族との生活を維持しようという思いを更に強く持つことができ、住んでいる街、国への愛情が自然と育まれることにより、皆を守るという決意がますます強固になっていく。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、自衛官が安心して任務に就ける住環境が整備されているかどうか調査し、老朽化した官舎や耐震性のない住宅など問題のある住宅については修理、建て替えなど対応すること。
二、急な転勤や民間住宅が基地周辺にない自衛官のための住宅を基地の近くに造ること。
三、その他、自衛隊で働く自衛官がその仕事に誇りを持ち家族と共に退官まで仕事を続けることができるような対応策を国は考えること。

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