請願

 

第190回国会 請願の要旨

新件番号 1995 件名 精神保健福祉手帳所持者に交通運賃減額制度を適用すること等に関する請願
要旨  てんかんはあらゆる年齢で発病する脳の病気であり、全国に約百万人の患者がいる。早期診断・治療により、七〇%以上の人が発作のない生活を送ることができる。てんかん発作には、一瞬手足がピクンとしたり短時間ぼんやりするだけの小さなものから全身けいれんまで様々な症状がある。また、不安や鬱、行動障害などの合併障害、医療、生活、学校や仕事の問題など、発作以上にてんかんのある人に深刻な悩みをもたらすことがある。二〇一一年の交通事故報道以降、てんかんを一くくりにして危険視する風潮が高まり、全国でいじめや解雇など不利益事例が報告され、てんかんに対する正しい理解と多様な支援が求められている。
 ついては、てんかんのある人とその家族が安心して暮らせる社会の実現のため、また、二〇一三年に自動車運転に関する二つの法律が成立したときの附帯決議の実現を求め、次の措置を採られたい。

一、交通に関しては、
 1 精神保健福祉手帳(障害者手帳)にも交通運賃減額制度を適用すること。
  (一)「療育手帳」(知的障害者)や「身体障害者手帳」(身体障害者)と同様に、鉄道、バス、航空機、船舶の運賃と高速道路料金などの交通運賃減額制度を、「精神保健福祉手帳(障害者手帳)」所持者にも適用できるよう努めること。
 2 交通安全に向けた先端技術の提供を推進すること。
  (一)高齢者、病気や障害のある人、そしてあらゆる人の移動に関するバリアフリー社会(ホームドアの付設、案内人の設置、休憩所の整備、他)を実現すること。
  (二)国が主体となり、道路、交通、地域づくりの最先端の技術を一元化し、てんかんのある人も安心して運転できる自動車の開発や交通環境づくりと、新しい地域社会の実現を推進すること。

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