請願

 

第190回国会 請願の要旨

新件番号 1341 件名 私立幼稚園の充実と発展に関する請願
要旨  現在、幼稚園児の約八割が私立幼稚園に通っており、私立幼稚園は幼児教育に大きな役割を果たしている。子供の成長発達には子供同士の育ち合いや教師の一人一人の子供に対するゆとりを持った関わりが不可欠である。近年、保育現場では基本的な生活習慣や言葉が未発達なまま入園する子供が増え、集団遊びが続かない、落ち着きがないなど子供の育ちのゆがみが目立っている。だからこそ、一人一人の子供により一層ゆとりを持って関わることが必要である。しかし、そうした幼稚園の教育条件を整えるための費用は、その多くを保育料に頼っており、父母の負担は相変わらず重く家計にのしかかっている。
 ついては、二十一世紀の私立幼稚園が子供たちにゆったりと楽しく豊かな経験ができる教育の場となり、父母が経済的不安なしに子供に教育を受けさせることができるよう、また、教職員が生活や過労に脅かされることなく幼児教育に専念し働き続けることができるよう、次の事項について実現を図られたい。

一、私立幼稚園の経営安定、教育条件の改善のために、公費助成を大幅に増額すること。
二、父母負担を軽減するために、幼稚園就園奨励費を大幅に増やし、所得基準を緩和すること。
三、教職員の労働条件改善のための、助成制度を実現すること。
四、行き届いた教育を行うために、幼稚園設置基準を三歳児十五名、四・五歳児二十名以下のクラス定員に改正すること。
五、「子ども・子育て支援新制度」実施に当たり、教育・保育条件を現行水準より後退させず、より良い条件整備ができるよう経営者への指導を徹底すること。
六、幼児教育への株式会社の参入を認めないこと。
七、東日本大震災で被災した幼稚園に対し、三分の二の国庫補助を行い幼稚園の再生に向けて財政措置を行うこと。

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