請願

 

第190回国会 請願の要旨

新件番号 1239 件名 国の制度による子供医療費助成制度の創設に関する請願
要旨  子育ての大きな不安の一つに子供の病気がある。子供は病気にかかりやすく、抵抗力が弱いため重症化することも多く、成長期にある子供の病気の早期発見・早期治療を支えるために医療費の心配をなくすことは大きな子育て支援になる。これまでの取組で、自治体が実施する子供医療費助成制度は、助成対象を就学前以上とする市町村が通院で九九・一%、入院で一〇〇%となった。また、中学卒業以上まで助成する市町村は、通院で六五・一%、入院で七八・七%となっている(二〇一四年四月現在)。しかし、自治体が実施する子供医療費助成制度は、対象年齢、所得制限・一部負担の有無、現物給付と療養費払いの違いなど、自治体間で大きな格差がある。現物給付は医療機関の窓口で負担なく医療が受けられる方式で、療養費払いは医療機関の窓口で一部負担を支払った上で市町村に申請し、二か月後に支払った医療費の還付を受ける方式である。国は、医療費助成を現物給付で実施する市町村の国民健康保険については国庫負担を減額するペナルティを行っている。現物給付によって子供医療費助成を実施している市町村では財政運営上の大きな支障となり、償還払いの市町村では受診抑制が発生している。どこに生まれどこに住んでも子供は等しく大切に育てられるべきである。そのためには、子供医療費無料制度を国として創設することが求められている。また、成長期にある子供の病気の早期発見と早期治療、治療の継続を確保する上で、受診抑制が発生しない形での子供医療費助成制度の実施が必要である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、中学卒業までを目指し、当面、就学前まで国の医療費無料制度を早期に創設すること。
二、子供医療費助成制度を現物給付した市町村の国民健康保険(国保)国庫補助金の削減(ペナルティ)を廃止すること。

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