請願

 

第190回国会 請願の要旨

新件番号 276 件名 消費税率を五%に戻し、増税中止を求めることに関する請願
要旨  消費税率一〇%への引上げの先送りは、消費税制の害悪を何ら是正するものではない。安倍首相は、増税法附則第十八条第三項(景気条項)を撤廃し、景気が悪くても必ず増税すると表明した。一方では、大企業だけが潤う法人税減税を強行しようとしている。八%への増税によって既に国民生活と中小業者の困難は限界に達している。年金や生活保護、医療、介護など社会保障は切下げと負担増ばかりである。中小企業・小規模事業者の多くは、利益を削り赤字でも身銭を切って納税を続ける中で、廃業の危機が広がっている。日本経済は、アベノミクスの円安と資材高騰で失速している。これ以上、生活費や経営を維持する費用を削ることはできない。このまま消費税負担がのしかかれば、更に格差と貧困が広がり、中小業者の税滞納も増加する。消費税は、中小業者に打撃を与える営業破壊税であり、輸出大企業には戻し税というばくだいな補助金が還付されるというゆがんだ税制である。軽減税率が取り沙汰されているが、不公平が更に拡大し、中小企業の納税実務が過重になるだけである。軽減するなら税率全体を引き下げるべきである。そもそも、消費税は、低所得者ほど負担が重く不公平な最悪の大衆課税である。生活費非課税、応能負担というあるべき税制の原則からすれば、消費税廃止への道こそ真剣に検討されるべきである。今、必要なことは、税率を五%に戻し消費購買力を高めるとともに、地域の経済を活性化させ、内需主導に転換し、景気回復することである。そのためにも、増税は、きっぱりと中止すべきである。 
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、消費税率を五%に戻し、一〇%への引上げは中止すること。

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