請願

 

第187回国会 請願の要旨

新件番号 110 件名 一酸化炭素中毒患者に係る特別対策事業を委託する新病院に関する確認書早期履行に関する請願
要旨  昭和三十八年十一月の三池炭鉱炭じん爆発大災害(死者四百五十八名、一酸化炭素(CO)中毒患者八百三十九名)を契機に設立された大牟田労災病院が、平成十六年三月に厚生労働省が策定した労災病院再編計画に基づき、平成十七年度末に廃止された。そして、平成十八年四月より福岡県社会保険医療協会に移譲され、社会保険大牟田吉野病院として運営されている。また、一酸化炭素中毒患者に係る特別対策事業が同病院に委託されている。大牟田労災病院廃止に際し、厚生労働省は、現地関係者(三池高次脳連絡会議)と協議を重ね、CO中毒患者の最後の一人まで国が責任を持ち医療体制を確保するための最低事項を盛り込んだ確認書を平成十八年三月に取り交わし、この確認書をもって大牟田労災病院の廃止に関して関係者の理解を得たことになっている。しかし、確認書締結後八年以上経過しても確認書の履行がなされていない。なお、これまでに確認書履行を求める請願が参議院においては三回採択されている。大災害発生後五十年が経過したが、今もなお後遺症に苦悩する被災者がいる。活気なき病院ではCO患者の最後の一人まで診療・療養は困難である。一刻も早く確認書の内容が履行され、大災害の教訓を高次脳機能障害の診療にいかすことを求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、厚生労働省は平成十八年三月九日に交わした一酸化炭素中毒患者に係る特別対策事業に係る「確認書」について、実現に向けたロードマップを明らかにし早期履行をすること。

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