請願

 

第186回国会 請願の要旨

新件番号 474 件名 介護保険制度の改悪中止に関する請願
要旨  政府・厚生労働省は、社会保障制度改革国民会議報告書に基づく介護保険制度の改悪を進めようとしている。具体的には、要支援者の予防給付を地域支援事業へ移行、一定以上収入のある場合の利用料の引上げ、特養ホーム入所者の中重度者への重点化、施設の居住費・食費を軽減する補足給付の縮小等、いずれも利用者や家族の負担が一層増える内容である。現在、高過ぎる保険料や利用料のために、介護サービスを受けたくても受けられない人が増加している。また、特養ホーム待機者は四十二万人を超え、入りたくても入れない状況が続き、孤独死、介護心中などが後を絶たない。さらに、介護現場では慢性的な人手不足が深刻化している。政府・厚生労働省の制度見直し案は、介護サービス利用者と家族が安心して暮らすことや、職員が生き生きと働き続けられる環境整備を図ることと逆行する内容である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、要支援者のサービスは市町村の事業に移さず、内容を充実させること。
二、利用料の引上げを実施しないこと。
三、施設入所の対象から「軽度者」を外さないこと、低所得者が安心して入所できるよう費用負担の軽減制度を強化すること。
四、介護報酬の大幅な引上げを始め、介護従事者の処遇改善策を講じること。
五、以上を実現するために、介護保険財政への国庫負担を大幅に増やすこと。

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