請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 1089 件名 七十歳~七十四歳の患者窓口負担一割継続を求めることに関する請願
要旨  政府は、七十歳~七十四歳の患者窓口負担について、現行の一割を二割に引き上げることを閣議決定した。しかし、日本医療政策機構の「二〇一三年日本の医療に関する世論調査」によれば、過去十二か月以内に、費用が掛かるという理由で、具合が悪いのに医療を受けることを控えたと回答した人は、全体の二六%、四人に一人に及んでいる。具合が悪いのに受診を控えると、重症化し、かえって医療費が高くなる。窓口負担の引上げは、一時的には医療費抑制につながるが、長期的には医療費の削減にはならない。総医療費に占める患者の自己負担率は、フランス七・四%、イギリス一一・一%、ドイツ一三・〇%、一部しか公的医療保険のないアメリカでも一二・一%である。これに対して、日本は一四・六%と高い自己負担率になっている。確かに、他の年齢層に比べれば七十歳以上の窓口負担率は低いが、諸外国に比べれば日本は既に十分過ぎるほどの自己負担を支払っている。七十歳~七十四歳の窓口負担の引上げではなく、むしろ六十九歳以下の負担率を引き下げて世代間の公平を図るべきである。持続可能な医療保険制度の構築としては、被用者保険の保険料率を一本化して標準報酬月額上限を引き上げること、国民健康保険の賦課方式を全国一律として賦課限度額を引き上げることを、まず実施すべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、七十歳~七十四歳の患者窓口負担一割を継続すること。

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