請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 815 件名 TPP交渉からの撤退を求めることに関する請願
要旨  政府は、与党自らの公約ばかりか八割を超える地方議会決議に表された国民世論も裏切って、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉への参加を強行した。TPP参加により、(一)薬の価格が高くなることを規制するルールの緩和・撤廃、さらには、(二)混合診療の全面解禁、(三)営利企業による病院経営などが可能となり、いつでも、どこでも、誰でも安心して受けられる日本の国民皆保険制度が崩される可能性がある。安倍首相は国民皆保険制度について、「TPP交渉の議論の対象になっていない」と発言しているが、米国側はこれまでも日本政府に対し、市場化・営利化を迫ってきた。米国側からすれば、営利企業参入を禁止する日本の皆保険制度は、非関税障壁とみなされかねない。政府はTPP交渉の内容について、参加前は「参加していないので情報がない」と情報開示をせず、参加後は「秘密保持契約により公表できない」として、国民にも国会にも内容を一切明らかにしないまま、交渉を続けている。TPP交渉と並行して、非関税障壁撤廃に向けたアメリカとの二国間協議が秘密のまま行われている。これでは何がTPP交渉や二国間協議で扱われているのか、国民も国会も知ることができないまま、結論だけが押し付けられることになる。日本の医療を脅かし、情報を公開せず国民的議論もないまま進められているTPP交渉及び二国間協議はやめるべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、TPP交渉の内容を公表すること。
二、政府はTPP交渉から撤退すること。

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