請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 161 件名 原発の縮小、廃止への政策転換に関する請願
要旨  二〇一一年三月東北地方太平洋沖地震が発生し、未曽有の津波による被害と原発からの大量の放射性物質飛散が起きた。浜岡原発は、東海地震の震源域真上にあり、地震予知連絡会では観測強化区域に設定している。東海地震は一八五四年以来の空白期となっており、これから三十年間に発生する確率は九〇%との報告もある。その上、東南海、南海の一連の巨大地震になるおそれも出ている。二〇〇七年の新潟中越沖地震では、動かないといわれた断層が動き、柏崎刈羽原発では耐震設計基準を超える地震動となった。さらに二〇〇九年の駿河湾地震では予想される東海地震の数百分の一の規模にもかかわらず、浜岡五号機では設計用最強地震の値を超えた。原子炉が緊急停止しても、核燃料の反応熱の発生はなかなか止まらず、常に多量の水による冷却が絶対条件である。冷却水配管が壊れ、水の供給ができなくなったり、制御棒の挿入ができなければ、炉心が溶融し、炉内の核燃料の死の灰が、外部に漏えい飛散し、多くの死傷者を出す大事故になる危険がある。地震災害と原発災害の同時発生時には、道路や交通が遮断され、防災体制がまひし、火災や原発の放射能漏れなどへの対応は、事実上不可能となる。原発事故が起きれば、想定外でしたでは済まされない、何百万人の命に関わる重大事である。 
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、原発優先のエネルギー政策をやめ、省エネと再生可能エネルギーを増やし、原発の縮小、廃止への政策転換をすること。
二、今より更に危険を増す、プルサーマル計画を中止すること。
三、六号機の増設を止めること。

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