請願

 

第185回国会 請願の要旨

新件番号 27 件名 福島第一原子力発電所の地下水・汚染水の海への放出反対に関する請願
要旨  東京電力は福島第一原子力発電所建屋に流れ込む前の地下水と、冷却に要した汚染水を海に放出しようとしている。しかし、その地下水をくみ上げる井戸は原発建屋から八十~二百メートルしか離れていない。また水質検査の数値も二転三転している。東京電力はALPS(多核種除去設備)を稼働させ、放射性物質を限りなく取り除くと言うが、この装置でもトリチウムは取り除くことはできない。トリチウムは取り分け水素に酷似しており、容易に酸素と結合して水となり、β線を出し続けると警告されている。水になったトリチウムの回収は不可能であり、海の動植物に取り込まれて遺伝子を傷つけ、やがて食を通じて人の体内に取り込まれることで、人の遺伝子を傷つけることも予測される。海は世界へとつながっている。国際的に信頼を失うことのないよう、海への放出は慎重に考えるべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、日本政府は福島第一原発事故からの収束を一企業である東京電力任せにせず、日本の国の危機と捉え、国の責任において世界の英知を集めて全ての収束作業を行うこと。
二、福島第一原子力発電所の地下水・汚染水を海に放出しないこと。

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