請願

 

第183回国会 請願の要旨

新件番号 1587 件名 TPP(環太平洋経済連携協定)への参加をやめることに関する請願
要旨  TPP交渉が秘密主義であることは重大である。合意してもしなくても四年間は交渉内容が公表されないことになっており、これでは、政府の、交渉に参加して国益を損なうなら抜ければよいという主張は成り立たない。国民も、国民の代表である国会議員も知り得ないまま、国の在り方を決める秘密交渉は即刻止めるべきである。また、新たな交渉参加国は、これから協議されることを含めて九か国が合意したことは無条件で受け入れることが求められ、早く参加すればルール作りができるという主張も通用しない。問題は手続だけではなく、内容の上でも重大な問題を含んでいる。TPPはアメリカや日本などの多国籍企業のもうけのために、関税の撤廃によって国民食糧の基盤である農林漁業を破壊するだけでなく、各国の医療、公共事業、保険・共済、雇用に係る制度・規制の緩和、食の安全基準の緩和、また場合によっては薬価など特許・知的財産権の強化などを押し付けるものであることが分かってきた。他国に投資した企業が、その国の政策によって期待した利益を得られなかった場合、その国の政府を相手取って賠償を請求できるという、国の主権さえ否定するISD(国家と投資家の間の紛争解決)条項も異常である。それゆえ、全国市長会や全国町村会、さらには八割を超える地方自治体の議会が反対ないし慎重にという意見書を採択しており、また、様々な分野の団体も反対を表明し、運動を強めている。情報開示や国民的な論議が保障されていないことも、多くの国民がTPPへの参加に反対している理由の一つである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、TPP(環太平洋経済連携協定)への参加は止めること。

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