請願

 

第183回国会 請願の要旨

新件番号 1151 件名 国民の申請権を侵害し、餓死や孤立死を生み出す生活保護法改正案の廃案に関する請願
要旨  現在、国会に提出されている生活保護法「改正」案は、申請という制度利用の入口で生活保護の締め付けを強め、申請権と人権を侵害するものである。「改正」案は、(一)これまで可能であった口頭での申請を認めず、資産や収入、扶養の状況などの書類提出の義務付け(二)当事者間の話合いを原則としている扶養について、扶養が困難な理由の報告を義務付けし、扶養義務を事実上の条件にする(三)就労の強要と、新たに健康状態や家計支出の調査などの強化(四)不正受給の罰則強化と差押えの制度化(五)医療扶助削減などを内容としている。二〇一二年一月に札幌市で、三度も相談窓口を訪れていたにもかかわらず、懸命な求職活動をすることを求められた四十歳代の姉妹が病死・凍死するという悲しい事件が起きた。「改正」案は、こうした違法な水際作戦を法制化するものであり、生活保護を利用できる人の二割程度しか利用できない状況を更にひどくし、餓死や孤立死を生み出すことになる。国民の生存権を危うくする生活保護法「改正」案は廃案にすべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、生活保護法の「改正」案を廃案にすること。

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