請願

 

第183回国会 請願の要旨

新件番号 739 件名 TPP参加反対、日本農業の再生に関する請願
要旨  政府は、例外なしの関税撤廃を原則とするTPP(環太平洋連携協定)参加への道を突き進んでいる。日本がTPPに参加することになれば、農業大国であるアメリカやオーストラリアからの農産物輸入も完全自由化され、それによって米の生産は九割減少、食料自給率は四〇%から一三%へ低下、農林水産業及び関連産業で八兆四千億円の生産減、三百五十万人の雇用が失われるなど(農林水産省試算)、我が国の農林水産業や地域社会は壊滅的な打撃を受ける。二十一世紀は、食料は金さえ出せば輸入できる世界ではなく、地球環境の保全や食の安全・安心も切実に求められる時代である。今、我が国に迫られるのは、崩壊の危機が広がる農業を立て直し、食料自給率を向上させることであり、農家が安心して生産に励める条件を政府の責任で整え、各国の食料主権を尊重した貿易ルールの確立が不可欠である。TPPへの参加はこの方向に全く逆行し、外国人の看護師・介護士などの受入れ、金融やサービス分野の外国企業への無秩序な開放なども迫られ、一部の輸出大企業の利益と引換えに国民の命や暮らしを売り渡し、国の形を大きく変えてしまうものである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、農業の再生、食料自給率の向上が可能になる貿易ルールの確立を目指すこと。
二、価格保障・所得補償を抜本的に充実し、農家が安心して生産に励めるようにすること。

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