請願

 

第183回国会 請願の要旨

新件番号 309 件名 重粒子線治療に対する健康保険適用に関する請願
要旨  がんは、国民の死亡原因の第一位を占め、その対策は国民の健康を守るための最優先課題である。今日では医療技術の目覚ましい進歩により、必ずしも克服できない疾病ではないと言われている。これからのがん治療は、治す確実性に優れ、体への負担が少ないことが重視される。重粒子線治療は、従来の放射線治療に比べ、がん部位に集中的にダメージを与え、周りの正常部位にはダメージが少なく、副作用も一般の放射線治療に比べて少ない。エックス線に比べ生物効果が強いことが知られ、例えば今までエックス線が効きにくいとされてきた骨肉腫にも効果を発揮する。また、短い治療期間(平均三週)で治療でき、今までの放射線治療で使われていたエックス線(六~七週)と比べて、治療のための照射回数を減らすことができる。外科手術を伴わないため普段の生活をしながら受けられるので、体力的に弱い高齢者などにも有効な治療法である。厚生労働省は「固形がんに対する重粒子線治療」という名称で先進医療を行うことを承認したものの、保険外負担として三百万円以上の高額な治療費が必要であり、治療施設はあっても経済的に治療できない。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、重粒子線治療に健康保険治療を適用すること。

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