請願

 

第180回国会 請願の要旨

新件番号 861 件名 脳深部刺激(DBS)の最新機器の使用認可及び健康保険適用等に関する請願
要旨  ジストニア及びパーキンソン病患者の脳深部刺激(DBS)治療に関して、次の事項について実現を図られたい。

一、DBSの対外充電可能な最新機器の使用を認可すること。
   現在、日本で使用できるDBSの機器は、十年以上前に発売された型のみであり、通常患者は脳の両側を刺激するため二個の機器を使用し、ジストニア患者は二~三年に一度、パーキンソン病患者は五年に一度、バッテリー交換のため、外科手術で体内から機器を取り出し再埋め込みする機器交換をしなければならないが、感染症の危険など、患者に身体的・精神的・経済的負担を強いている。ヨーロッパでは二、三年前から認可され使われている対外充電可能な最新機器は一個で脳の両側を刺激することができ、耐用年数が九年と長期間の使用が可能で、患者の身体的・精神的・経済的負担と健康保険財政の負担が大きく軽減される。
二、DBSのジストニア・パーキンソン病での手術及び術後の刺激の機器調整に対する健康保険適用をすること。
   現在、DBSの手術の健康保険適用は「振戦」「パーキンソン病による振戦」であり、「ジストニア」「パーキンソン病」での適用はされていないが、現実には振戦以外の症状の「ジストニア」「パーキンソン病」患者にも有効な治療として欧米で認められており、DBSは振戦以外の症状の患者にとってもQOLの向上になくてはならない治療である。また、DBS術後の患者のQOLに大きく関わる刺激の機器調整は診療報酬に規定がなく健康保険適用外で、医療関係者の善意により無料で行われている。健康保険適用によって治療技術向上と人材の育成が促進され、その結果、患者のQOLが向上する。

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