請願

 

第180回国会 請願の要旨

新件番号 650 件名 地震などによる原子力災害から国民を守るため、原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀母港化をやめることに関する請願
要旨  二〇一一年三月十一日、東日本大震災による福島第一原子力発電所事故が発生し、広島、長崎、ビキニに続き、福島で放射能被害を引き起こした。これは、根拠のない原発安全神話と平和利用の美名の下に日本中に原子力発電所を造り続けて起こされた人災とも言うべき事故である。福島第一原発に匹敵する原子炉二基を搭載し、原子力エネルギーを推進力とする原子力空母や潜水艦が横須賀を母港としており、これも日米政府の「空母・原潜は絶対安全だ」という安全神話によって配備された。原発や原子力空母の原子炉が一たび事故を起こすと広範囲に放射能が飛散して環境を破壊し、人間の命と健康を長期にわたって脅かし続けることになる。三浦半島の活断層による地震発生の確率が高まっている現在、地震による原子力空母事故が心配される。原子力空母の母港、横須賀基地は想定されている大地震の震源域真上にあるが、活断層の活動間隔から震度七程度の大地震発生の可能性が切迫していると文科省が発表した。地盤隆起と津波によって原子力空母は、乗り上げ・座礁・転覆の危険にさらされ、原子炉の過酷事故が想定される。それは、三千万人の首都圏住民が放射能被害にさらされ、多数の死者が出る可能性をはらんでいる。また、空母の母港は、空母艦載機が厚木基地周辺などに爆音をまき散らす元凶となっており、首都圏の玄関、横須賀基地に原子力空母や原子力潜水艦が一年のうち三百日以上も滞港していることを、このままにしていいのか問われている。原発ゼロの日本を目指し、これ以上被曝(ひばく)者をつくらないためには、原発と同じ原子炉を持つ原子力空母の母港撤回は避けて通ることはできない。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、地震などによる原子力災害から国民を守るため原子力空母ジョージ・ワシントンの横須賀母港をやめること。

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