請願

 

第180回国会 請願の要旨

新件番号 457 件名 高尾山トンネル計画見直しに関する請願
要旨  東京の西郊、都民のオアシスと言われている高尾山は、公園域七百七十ヘクタールにすぎないが、樹齢数百年にも及ぶブナを始め、植物種は千三百二十余を数える。昆虫五千種、野鳥百五十種、日本に生息あるいは渡来する野鳥のうち三〇%を高尾山で見ることができる。貴重な、世界でも希有(けう)な生態系と言え、かかる生態系の維持は、次世代を担う子供たちに対して負わされている責務である。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、国定公園高尾山にトンネルを掘れば貴重な生態系は破壊される。トンネルの計画を中止すること。
二、圏央道東京都分二十五キロメートルの環境影響評価は国道二十号(高尾山南麓)を境にして二つあり、埼玉県境までの二十二・五キロメートルと神奈川県境までの二・五キロメートルである。二つのアセスメントは整合性に欠け、この間の十年近い歳月の隔たり、社会的変動の激しさを思わざるを得ない。また、高尾山南麓には六つのトンネル坑口がインターチェンジを挟んで造られる。高尾山の生態系への新たな負荷は重大であるが、アセスメントは行われなかった。都市計画決定後明らかにされた幾つかのアクセス道路を含め、総合アセスメントとして全面的なやり直しをすること。

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