請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 1644 件名 カネミ油症被害者の恒久救済に関する請願
要旨  一九六八年に発生したカネミ油症事件は、カネミ倉庫が製造した食用油にPCBやダイオキシン類が高濃度に混入したことによって起きた食品中毒事件であり、発生時一四、〇〇〇人の届出があったとされている。二〇〇八年度国は初めて認定者一、三〇〇人を対象にした健康実態調査を実施したが、多くの被害者は同じ症状に苦しみながらも、認定されていないというだけで調査対象外であった。事件から四〇年以上経た今もなお、被害者は治療法のない種々の症状や全身にわたる病気で苦しめられている。汚染油を直接食した第一世代は高齢化が進み、苦悩の中で亡くなる人も急増している。また、被害は二世、三世にも顕(あらわ)れており、早急に救済策を採るよう求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、汚染カネミ油による全被害者を対象にした実態調査を実施すること。
二、カネミ油症の検診・研究事業を抜本的に見直し、油症の解明及び根治療法開発を強化すること。
三、医療費の自己負担分の公的負担、「健康管理手当」の支給などによる、医療・生活支援措置を講じること。
四、認定基準を根本的に見直し、未認定被害者を救済すること。

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