請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 1230 件名 中国及び中国周辺地域における人権弾圧問題等の解決に向けて、日本国政府からの働きかけを強化することに関する請願
要旨  現在、中国共産党政府は、強制的に併合したチベット、ウイグル、南モンゴルなどの周辺地域における少数民族を、その自尊心を奪うような形で支配下に置き、それに抗議する動きに対して、虐殺・弾圧を繰り返している。二〇〇八年三月にチベット全土で発生した抗議に対しても、中国政府が強硬な対応を採ったことにより、平和的にデモに参加した人々の命が奪われた。中国では、少数民族ではなくとも政府に批判的な国民に対し同様に言論・人権弾圧が繰り返され、さらに、特定民族の虐殺にまで拡大したダルフール問題を解決させる姿勢を見せないスーダン政府に対し、中国政府が積極的に支援し続けていることなどともあいまって、その徹底した人道・人権軽視の国家的姿勢に対し国際的にも非難の声が上がっている。国際社会において人権が尊重されるべきであることは、国連憲章においても言及され明白である。しかし、中国は国連における最も責任ある地位である常任理事国であり、なおかつ近年はオリンピックや万博の開催地に選ばれるなど国際社会による恩恵を受けながら、国民や少数民族への虐殺・弾圧を繰り返すという看過し難い態度を貫いてきた。北京オリンピックも、こうした人権状況を改善するとの公約の下に開催されたが、公約が果たされることはなかった。
 ついては、一日も早くこうした案件が解決・改善され、日中間に真の友好関係が構築されるよう、次の事項について実現を図られたい。

一、以下を実現するための具体的な施策を、外交防衛委員会等の適切な委員会において協議し、その実現を日本国政府に強く要求すること。
 1 中国政府によるチベット、ウイグル、南モンゴル等の少数民族に対する弾圧の中止、並びに差別的な政策の撤廃をすること。
 2 中国政府による中国政府批判者への弾圧の中止、並びに差別的な政策の撤廃をすること。
 3 中国政府によるスーダン政府への支援(特に軍事的支援)の中止をすること。

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