請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 907 件名 介護保険制度の抜本的改善に関する請願
要旨  三月一一日に発生した東日本大震災後の困難が取り分け高齢者に集中しており、安心・安全のまちづくりにおいて介護事業所の役割の大きさを痛感しているが、国の社会保障審議会の議論は、介護に関して利用者と地方自治体の負担を増やし、国の負担を増やさない方向ではないかと危惧している。三月に政府が閣議決定した介護保険法改正案は、予防給付の縮小による給付抑制策が示され、利用者・家族の困難が拡大し深刻化するおそれがある。災害に強いまちづくりが国民的な要請の下、それを支える一つである介護保険制度の財政事情を優先させた見直しではなく、抜本的な改善を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、憲法第二五条に基づく国民の生存権保障の一環として、国の直接責任によって介護保険の充実方針を貫き、保険料を抑え、国の負担割合を大きく増やすこと。
二、「要支援」の利用者にサービスを実施しているが、生活上の支障と身体上の支障を悪化させないために、重要なことである。「要支援」を介護保険から除外することのないようにすること。
三、「保険料を払っていたのに、いざ介護サービスを受けるときになると、自己負担が重く、サービスも受けにくくなった」という事態がある。低所得者に対する利用料軽減を図るため、国の負担割合を増やすこと。
四、処遇改善交付金を継続すること。

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