請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 468 件名 国民が安心できる医療制度に関する請願
要旨  政府の高齢者医療制度改革会議による新しい高齢者医療制度の最終案は、年齢による差別を残して高齢者医療の財政を別勘定にし、七〇~七四歳の医療費窓口負担を二倍に引き上げ、低所得者への保険料軽減措置は縮小するとしている。後期高齢者医療制度の根幹を維持するこの最終案には、改革会議の中でも「単なる看板の掛け替えにすぎない」という批判がされている。国民の多くは後期高齢者医療制度による年齢差別と高齢者負担増に批判の声を上げ、制度の即時廃止と、高齢者がお金の心配をしないで安心して受診できる医療制度の確立を求めてきた。さらに最終案は、市町村を保険者とする国民健康保険を、都道府県単位の運営に広域化し、市町村による一般財政からの繰入れをなくすとしているが、それでは国保料(税)の大幅引上げは避けられず、きめ細かい相談活動や保健活動がおろそかになる。市町村国保の財政難は、一九八四年以降、国の負担が半減したことに大きな原因があり、低所得者、失業者、高齢者の命を支える国保は、十分な国庫負担なしに運営は困難である。国保加入者が求めているのは国保の広域化ではなく、高過ぎる国保料(税)の引下げであり、住民に密着した国保運営である。新しい政権が国民に約束した後期高齢者医療制度の廃止を早期に実施し、国保への国庫負担の増額を行い、全ての国民が安心して受診できる医療保険制度の再生を求める。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、高齢者医療制度を根本から見直し、安心して受診できる制度を確立すること。
二、国民健康保険の安定運営を図るために国庫負担を増額し、市町村単位の運営を守ること。
三、全ての国民が安心できる医療保険制度を再生すること。

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