請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 252 件名 衆議院比例定数削減に反対することに関する請願
要旨  菅民主党政権は、衆議院比例定数の八〇削減を狙っている。国会のスリム化、国会議員も痛みを分かち合うべきなど、無駄を削るかのような理由を付けて、民意を切り捨て、民主主義を破壊する暴挙は許されない。小選挙区定数が三〇〇、比例一八〇の衆議院で、比例定数八〇削減が実施されると、小選挙区の占める割合は四分の三になり、一人しか当選しない小選挙区制度は死票が多く、多様な国民の意見を排除し、大政党に有利である。国会は正当に選挙された議員によって、民意を政治や立法に反映し、十分な審議を尽くす国権の最高機関であり、比例定数削減は、こうした憲法の精神を踏みにじるものである。一九九〇年代半ばの小選挙区制導入後、女性・国民の願いや要求に反して、福祉切捨て、派遣労働の導入などで貧困と格差が拡大し続けたことも偶然ではない。福祉国家と呼ばれるスウェーデンやノルウェー、フィンランドは、選挙制度は全て比例代表制で、国会議員数は人口比で日本の六倍以上であり、男女平等でも世界トップスリーを占めている。世界は比例中心の選挙制度が大勢であり、日本でも民意を正確に反映し、意思決定の過程に女性の参加を促す制度への改革が求められる。女性・国民の切実な願いや、暮らしと平和、民主主義を破壊する衆議院比例定数削減に反対する。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、衆議院の比例定数削減は行わないこと。

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