請願

 

第177回国会 請願の要旨

新件番号 188 件名 酒類の取扱い及び販売の規制強化と酒類小売業者の生活権を求める施策の実行に関する請願
要旨  零細な酒類小売業者に対して、満足な安全対策や救済システムが構築されない中で、規制緩和が唐突に実行され、多くの酒販店は耐え切れず、残った多くの零細な酒類小売業界は悲惨な姿となっている。年々高齢化が進んでいるが、街の便利な酒販店が消えていくことは、年寄りの生活環境が破壊されることになる。また、未成年者の飲酒の問題、飲酒運転、飲酒による犯罪の問題、依存症や健康障害の問題など、飲酒の弊害に対する社会的問題は大きくなり、WHOは、各国政府等に飲酒環境の改善を求めている。
 ついては、より良い飲酒環境を守るため、次の事項について実現を図られたい。

一、酒類小売業者は酒税の確保に努め、国の財政を担い、また、社会的要請に応えて未成年者飲酒防止、飲酒運転の撲滅、アルコール依存症問題等に取り組んでいる。酒類小売業者がこのような社会的貢献を維持継続できるように、経営環境の整備と生活権の確保措置を採ること。
二、酒類販売業免許の緩和後に各種の業態から多数の者が酒販業界に参入してきたが、新たに構築された酒販業界は、過度の消費を誘引する低価格競争や酒類の目玉商品化等が顕在化するようになり、未成年者の飲酒事件は頻繁にニュースに流れ、過剰な飲酒によって健康を害する国民が増加している。酒類は致酔性、依存性があり、過度の飲酒等は国民の安全や健康面に悪影響を与え、医療機関の試算では、飲酒に伴う国の損失は六兆円を超えるという結果も出ている。国民の安心と安全を保障し、国家の多大な損失を削減するために、酒類販売の規制と酒類の販売価格の適正化を行うこと。

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