請願

 

第176回国会 請願の要旨

新件番号 575 件名 米海兵隊の北海道への移転・常駐反対に関する請願
要旨  アメリカは、世界的規模で米軍再編計画を進めている。日本には、米軍座間基地に、ワシントン州から米陸軍第一軍団司令部を移転させ、在日米軍の陸海空・海兵隊全体を統括し、アジア・太平洋からアフリカ東海岸までを活動範囲にし、日本を地球的規模での戦力投入の拠点にした。このため、自衛隊と共に訓練し、暮らすことを強調している。現在の日本の米軍基地は、海外遠征専門の部隊が中心になっており、このような軍隊を置かせている国は世界になく、さらに海兵隊の拡張を求める政府は、世界のどこにもない。小泉首相(当時)は、沖縄の負担軽減を口実に、沖縄米軍基地の本土移転を進めるために、自治体に受入れを迫っていくことを表明し、北海道の矢臼別演習場に移転する、東千歳駐屯地に移転・常駐するなどの報道が相次いだ。矢臼別では、一三年前から行われている実弾射撃演習で、窓ガラスが揺れるなど被害を受けている。日本で有数の酪農地帯に海兵隊を移転させることは、史上初めてであり、戦時を前提にしている軍隊と、平穏に暮らすことを望む住民との共存はできない。加えて日米両政府が、札幌市に隣接する千歳市に、米海兵隊を移転・常駐させるということは、許すことができない。周辺の自治体や住民だけでなく道民に、かつてない不安と衝撃を与えており、基地被害のおそれなど、取り返しのつかない事態になりかねない。米軍基地の国内たらい回しでなく、基地をなくすことこそ、国民と道民の願いである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、米海兵隊の北海道への移転・常駐に反対し、米軍基地被害をなくすこと。

一覧に戻る