請願

 

第176回国会 請願の要旨

新件番号 359 件名 国民本位の社会保障制度の維持と充実に関する請願
要旨  我が国は世界に類を見ない少子・高齢社会、人口減少社会が急速に進行しており、国家財政の逼迫(ひっぱく)の中で社会保障費は膨らむばかりである。そのような情勢の中、社会保障制度への対応は市場経済原理に基づいた政策が推進され、国民に対して自己責任と費用負担の強化が求められてきたにもかかわらず、崩壊の危機に瀕(ひん)している。国民生活の安心・安全をどのようにして守っていくのか、社会保障制度の充実が求められている。政府は、国民生活重視、国民の立場に立って政策を実施するとしている。(一)年金制度問題では、税の軽減を図りながら年金受給者の生活の安定を図る。(二)医療保険問題では、後期高齢者医療制度を廃止する。さらに、医療の地域間格差の是正や医療供給体制を再建し国民皆保険制度を守る。(三)介護問題では、介護施設等の充実を図るとともに介護労働者の待遇改善を行う。社会保障制度の維持と充実をどのように図っていくのか、当面する課題解決に向けた政策の実現とともに、公助と共助を基本にした国民の安定した生活保障という基本理念に基づいた中長期的な社会保障制度のビジョンを明らかにするよう求める。
 ついては、政治の責任において、国民一人一人が安心して生活できる制度を維持し、更に充実を図るため、次の措置を採られたい。

一、国民生活におけるセイフティネットとしての社会保障制度の確立を図ること。
二、安心・安定した老後の生活を保障するための給付水準の確保を図ること。
 1 年金 安心・安定した生活を保障するための妥当な年金額の策定をすること。
 2 医療 後期高齢者医療制度の廃止・地域間格差の解消(医師・病院の偏在解消)をすること。
 3 介護 介護認定の見直し・介護報酬引上げをすること。
三、国民負担の軽減と給付と負担の世代間格差の緩和を図ること。
四、年金支給開始年齢の繰上げに対応した労働環境の整備をすること。
 1 定年制の延長をすること。
 2 再雇用制度の充実を図ること。

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