請願

 

第176回国会 請願の要旨

新件番号 290 件名 篠崎公園地区のスーパー堤防構想の撤回・見直しに関する請願
要旨  江戸川沿川の篠崎公園地区におけるスーパー堤防建設の必要性について、江戸川区の説明は当初、「二〇〇年に一度の洪水に備えるため」であったが、住民から詳細説明の要求や反対意見があるたびに、「大地震時の津波に備えるため」「災害時の避難場所確保のため」などと変化し、一貫性を欠いている。当該地区は区内でも広い河川敷と高さ一○メートルの堤防が整備されており、破堤・決壊の洪水被害に遭ったことはないにもかかわらず、明確な説明がなされていない。江戸川は、政府の決めている基本高水量をはるかに下回る水しか流入しないことが明らかとなっており、既に二〇年にわたる大規模な堤防強化の改修工事を終えている。区は、洪水対策としてスーパー堤防建設を喧伝(けんでん)するばかりで、治水に対する多角的なビジョン、総合的な対策を示していない。スーパー堤防の治水効果を疑問視する意見もあり、その検証も行われないまま巨費を投じようとするのは無謀である。国会において国土交通大臣はスーパー堤防事業の見直しを明言したが、江戸川区は住民に対する十分な説明もないまま、用地の先行買収を進めているが、将来設計の不安定さから住民が立ち退き始め、家屋を手放す住民も少なくない。行政によって、受け継がれてきた町と古くからの人々のつながりは破壊されつつある。公共事業、取り分け土木事業の在り方の見直しが求められる中、改めて有効な治水対策の議論が必要であり、真に必要な洪水対策は何かを再検討するべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、篠崎公園地区のスーパー堤防構想の撤回・見直しをすること。

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