請願

 

第176回国会 請願の要旨

新件番号 212 件名 介護サービスの質の向上を図るための東京における介護報酬の地域係数の是正に関する請願
要旨  介護保険が始まり十年が経(た)ち、その間に、介護報酬は二度引き下げられた。ようやく昨年三%の改定が行われたが、今までの引下げ分を補うものではなかった。また、介護保険制度開始とともに導入された介護報酬の地域係数は、地方と東京の物価や賃金水準の地域差を反映しておらず、実態と懸け離れている。そして地方と東京が混在している地域区分もそれぞれの市町村の物価や賃金水準に大きな格差があり、妥当性を欠いており、根本的に見直す必要がある。さらに地域係数に人件費率を乗ずるという考え方は、人件費だけに地域差があるという誤った解釈であり廃止すべきである。現在全国平均と比較して東京都内には高齢者人口に対する介護保険サービスが少なく、特に小規模多機能事業所やグループホームなどのサービスは空洞化しており、このことも現行の介護保険の地域係数が影響している。
 ついては、これらの介護サービスを選ぶことのできない利用者が増えることを危惧(きぐ)するとともに、介護事業に従事する職員たちの生活を守ることのできる賃金を確保するため、次の事項について実現を図られたい。

一、東京を始めとする大都市部の実態に合った、地域係数と地域区分の見直しをすること。
二、地域係数に人件費率を乗ずることを廃止すること。

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