請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 1555 件名 視覚障害者にも利用できる金融機関を求めることに関する請願
要旨  国連において障害者権利条約が採択されるなど、障害者の平等な暮らしと社会参加の推進は、社会と地域の課題であり、世界の流れとなっている。現代社会において、社会生活を営むために金融機関の利用は欠かせないが、金融機関はまだ視覚障害者に開かれていない。入口の場所が分からない、入口から窓口やATMへの移動ができない、サインができないことを理由に口座開設を拒否する、利用できるATMが少ない、通帳の内容を自分で確認できないなど、大きなバリアがある。しかし、この状況は改善できないものではなく、点字ブロックや音声案内の設備、複数職員の立会いの下での代筆の制度化と徹底、受話器式のATM、入出金通知の点字化は、一部実施されている。
 ついては、視覚障害者にも利用できる金融機関を実現するため、次の事項について実現を図られたい。

一、金融機関の入口が、視覚障害者にも分かるようにするために、以下のことを実施すること。
 1 歩道から入口まで視覚障害者誘導用ブロック(点字ブロック)の敷設を推進すること。
 2 入口へのメロガイド2(日常生活用具として給付されるシグナルエード=発信機に対応して音声を発する装置)の設置を推進すること。
二、入口からATM及び窓口まで点字ブロックを敷設し、視覚障害者も安心して移動できるようにすること。
三、すべての視覚障害者が、ATMを使えるようにするために、次のことを実施すること。
 1 受話器式の視覚障害者対応ATM機を大幅に増やすこと。郵便局のようにすべてのATMが全盲者にも使えるようにすること。
 2 弱視者もATMが安心して使えるようにするために、画面のコントラスト及び文字の拡大を推進すること。
 3 振込及び暗証番号の変更ができるようにすること。
四、普通預金口座入出金の点字明細の発行を推進すること。
五、複数の銀行員の立会いによる確認などの条件の内部規定を定め、視覚障害者への代筆が拒否されないようにすること。
六、本人確認・認証の開発の下でも、視覚障害者が排除されないようにすること。

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