請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 1461 件名 子宮頸がん予防ワクチン接種の公費助成に関する請願
要旨  子宮頸(けい)がんを予防するワクチンが日本でも認可され、接種が始まった。子宮頸がんは、日本の二〇代の女性では乳がんを抜いて発症率が一番高いがんで、年間一五、〇〇〇人以上が発症し、約三、五〇〇人が命を落としている。原因は、HPV(ヒトパピローマウイルス)の感染によるもので、ワクチンで予防できる唯一のがんである。HPVは性交渉で感染するため、性行動を始める前の一〇代の女性がワクチンの対象となる。皮下注射による三回の接種で四~六万円全額が自己負担となり、公的援助が不可欠である。併せて、自分の体と性について正しい知識を得る機会とするため、後退させられた学校での性教育を強めることが必要であり、このことが、女性の生涯にわたる「性と生殖に関する健康・権利」(リプロダクティブ・ヘルス/ライツ)を保障することにつながる。既に一〇〇か国以上でこのワクチンが使われ、先進国約三〇か国で公費助成が行われている。日本でも自治体が独自の助成を開始し、日本産婦人科学会や日本小児科学会も、一一~一四歳の女子に公費負担で接種するよう求めている。国でも「子宮頸がんワクチンの…任意接種に対する助成制度を創設します」(民主党二〇〇九年総選挙マニフェスト)との公約どおり、公費助成を一日も早く実行することが待たれている。
 ついては、女性の命と健康、人権を守るため、次の事項について実現を図られたい。

一、子宮頸がん予防ワクチンを無料で接種できるよう国で公費助成を行うこと。

一覧に戻る