請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 1043 件名 知的障害者入所施設の存続と更なる質の向上に関する請願
要旨  「施設から地域へ」のスローガンの下、政府は十分な受入体制も整備しないまま、入所施設の解体を推し進めている。現行の入所施設は、様々な人が様々な理由によって利用する最後の生活の安全と命の砦(とりで)であり、グループホームやケアホームも入所施設のバックアップがあるから円滑な運営ができる。日本の施設は欧米と根本的に異なる歴史を有し、理想と情熱に燃えた人々によって創設され、人間的な対応が今日に至るまで連綿と受け継がれてきた。知的障害を持つ子供や兄弟のことは二四時間責任を持って支援すると約束してもらえる支援者と支援の場所を求めており、昼間だけ、六五歳までと細切れにされた仕組みでは本当の安心と安全と尊厳は守れない。現状にあっては、二四時間連続して障害者の多様な問題に向き合い、家族の見守りの限度を超えた支援をできる社会資源は入所施設しかなく、入所施設がなくなれば、全国で親子心中の危険性が高まる。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、知的障害者入所施設の存続を図ること。
二、障害者を能力別に振り分け、障害福祉サービスの制限を行う障害程度区分の撤廃を行うこと。
三、事業者の障害福祉サービスの確保を脅かす日額制から月額制への改正を行うこと。

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