請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 722 件名 公共事業における公正な賃金・労働条件の確保等に関する請願
要旨  新潟県中越沖地震を始めとする地震、台風による風水害・土砂災害が各地で発生し、尊い命と財産が犠牲になった。日本の国土は、地震や噴火、風水害が発生しやすく、さらに地球温暖化と市街地再開発などの影響で気候変動が大きくなり、過去の気象からは想定できない災害への対策が求められている。建設業界は長期不況や公共事業抑制による市場の縮小と競争の激化によって、ダンピング受注と下請に対する指し値発注や下請代金・賃金の切下げ・遅延・不払などが横行し、建設業者の経営と労働者の生活が深刻な危機に陥っている。また、アスベスト粉じん問題では建築物解体・改修現場での早急な施策が求められており、更新期を迎えた公共施設の維持管理は重要な問題になっている。
 ついては、国民の安全・安心の願いにこたえる公共事業を実現するため、次の事項について実現を図られたい。

一、公共事業を防災・生活・環境保全優先に転換するために
 1 アスベストの飛散防止や適切な処理方法を早急に確立するとともにアスベスト曝露(ばくろ)に伴う健康被害を防ぐこと。じん肺・アスベスト被害者の労働災害認定基準を大幅に緩和し、すべての被害者に対して補償すること。
二、公正な賃金・労働条件と業者の適正な収入・仕事を確保するために
 1 公契約法(公共事業における賃金等確保法)を制定するなど法体系を整備し、下請及び資材業者と労働者に対し適正な単価と賃金・労働条件が確保される仕組みをつくること。
 2 建設業及び建設関連業の各業種について労働者派遣法の適用対象としないこと。

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