請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 272 件名 パーキンソン病患者・家族の療養生活の質的向上に関する請願
要旨  パーキンソン病は、発病原因未解明で根本治療法が未確立で、徐々に進行悪化する神経難病であるが、近年、処方薬により症状緩和や進行抑制効果等も見受けられ、平均寿命まで生存することができるようになった。しかし、患者・家族は病状による苦痛や進行への不安に加え、高齢化、経済的に厳しい状況、専門医の不足、医療福祉制度の後退等、厳しい療養生活を強いられている。特定疾患治療研究事業認定患者は、治療費の一部公費助成対象となっているが、処方薬なくしては生きることの不可能な現状を理解し、パーキンソン病を特定疾患認定から再び外すことがないよう求める。難病に対する国民の理解を深めるよう、患者・家族と支援者が交流する活動に対して、医療支援の助成同様、国の視点からも支援を求める。難病患者は、難病克服研究の最前線で闘っており、パーキンソン病患者・家族の諸問題に救済施策の充実を求める。
 ついては、次の措置を採られたい。

一、パーキンソン病の原因解明と治療研究を促進し、根治治療の確立をすること。
二、パーキンソン病患者の就労支援・在宅就労助成・所得保障を図ること。
三、患者・家族の療養に関する施策には、当事者の声を十分に重視すること。
四、特定疾患認定手続等は、筆記に障害があるパーキンソン病患者にとって重荷となっており、でき得る限り簡素にすること。
五、介護保険においては、病状のON・OFFを考慮して認定すること。
六、処方薬薬価の一層の低減化を図ること。海外で使用されている薬は早期に使用できるように、治験の簡略化を図ること。
七、特定疾患治療研究事業の患者認定に当たっては、病名診断時とし、軽症者を救済し、重症者を生まないよう、医療が公費負担で受けられるように配慮すること。

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