請願

 

第174回国会 請願の要旨

新件番号 244 件名 篠崎公園地区のスーパー堤防構想の撤回・見直しに関する請願
要旨  江戸川沿川の篠崎公園地区は、政府によるスーパー堤防事業の対象地区に指定されたが、住民の多くが反対している。この事業の必要性について、江戸川区の説明は当初、「二〇〇年に一度の洪水に備えるため」であったが、住民から詳細説明の要求や反対意見があるたびに、「大地震時の津波に備えるため」「災害時の避難場所確保のため」などと変化し、一貫性を欠いている。当該地区は破堤・決壊の洪水被害に遭ったことはないにもかかわらず、説得力のある説明がなされていない。江戸川は、政府の決めている基本高水量をはるかに下回る水しか流入しないことが明らかとなっており、既に二〇年にわたる大規模な堤防強化の改修工事を終えている。区は、洪水対策としてスーパー堤防建設を喧伝(けんでん)するばかりで、治水に対する多角的なビジョン、総合的な対策を示していない。スーパー堤防の治水効果を疑問視する意見もあり、その検証も行われないまま巨費を投じようとするのは無謀である。住民が納得できる説明もないまま、江戸川区は用地の先行買収を進めているが、将来設計の不安定さから立ち退く住民が出始め、受け継がれてきた町も、古くからの人々のつながりも、行政によって破壊されつつある。公共事業、取り分け土木事業の在り方の見直しが求められる中、改めて有効な治水対策の議論が必要であり、真に必要な洪水対策は何かを再検討するべきである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、篠崎公園地区のスーパー堤防構想の撤回・見直しをすること。

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