請願

 

第171回国会 請願の要旨

新件番号 2558 件名 就学・修学保障制度の充実に関する請願
要旨  経済の急激な悪化により、失業者が増大し、年収二〇〇万円以下の労働者は一、〇〇〇万人を超え、生活保護基準以下で暮らすワーキングプアなども増加している。家庭の所得の違いによって、子供たちの学力や進路などに影響が出ないための就学・修学保障制度の充実が重要となっている。自治体が行う就学援助制度は、国による補助金廃止や地方財政の悪化などにより、対象となるための所得要件を厳しくしたり、援助金額の引下げなどが進行している。また、中学校夜間学級では、様々な事情により学齢期に義務教育を受ける権利を奪われた生徒が学んでいるが、学齢を超えた生徒には就学援助制度が適用されていないため、経済的理由により就学が困難となるケースが多い。また、高校・大学は授業料も高く、すべての生徒・学生に学びの機会を保障するために、高校授業料の無償化に向け減免措置制度の拡充や、貸与ではない給付による奨学金制度を整備すべきである。
 ついては、教育の機会均等と学びを保障するため、次の措置を採られたい。

一、就学援助制度の充実と自治体間格差を是正するため、国として十分な財源確保を行うこと。
二、中学校夜間学級など学齢を超えた生徒にも就学援助制度が適用されるよう関係法令を改正すること。
三、高校無償化の実現に向けて検討を行うこと。当面、授業料減免措置の制度を拡充すること。また、奨学金制度を拡充すること。
四、大学・高専の学費の引下げを検討すること。また、奨学金に返済を必要としない給付制を導入するなど奨学金制度の充実を図ること。

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