請願

 

第169回国会 請願の要旨

新件番号 2021 件名 取調べの可視化に関する請願
要旨  平成一五年に実施された鹿児島県議会議員選挙で、曽於郡区から当選した人の選挙運動に対して、鹿児島県警は買収があったとして一六名の住民を逮捕し、うち一三名が起訴された。しかし、鹿児島地方裁判所はアリバイを認め、被告の自白の信用性を否定し無罪を言い渡し、関連する民事裁判では、県に対する損害賠償の請求を認めた。裁判の中でも、警察・検察の提出した証拠は強要された自白のみであり、客観的証拠は出なかった。鹿児島県警は、いまだに適正な捜査であったと言い続けているが、取調べが録音・録画といった方法で可視化されていれば、このような事件は起こり得ない。最も尊重されなければならない基本的人権を不当な権力から保護するためにも、全面的な取調べの可視化が必要不可欠である。仮に可視化されたとしても、適正な捜査をしていれば問題とならず、自白の信憑(しんぴょう)性に疑義が生じても有効な証拠にもなり、裁判員制度導入の際にも公正が保てる。また、諸外国でも可視化が導入されており、先進国で導入されていないのは日本だけである。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、警察・検察の取調べの全過程を可視化すること。

一覧に戻る