請願

 

第169回国会 請願の要旨

新件番号 206 件名 沖縄防衛局が進める沖縄県東村高江区周辺における米軍ヘリパッド建設の即時中止及び北部訓練場の将来的全面返還に関する請願
要旨  東村には既に一五箇所のヘリパッドがあり、高江区民は爆音や墜落の危険にさらされている。新たに建設される六箇所のヘリパッドは民家からわずか四〇〇メートルという距離である。また配備される新型機は墜落事故が多発し米国内でも配備への反対運動が起き、専門家からも反対意見が出ている。ヘリパッドが建設されようとする米軍北部訓練場は、五つのダムが点在し、沖縄本島の生活用水の六〇%を賄う貴重な水源地であるが、福地ダム、新川ダムに投棄された弾薬類が一万発以上も見付かり、水に対する安全性が疑われたままである。ベトナム戦争時、北部訓練場において米軍が枯葉剤散布をしていた事実も明らかになり、このヘリパッド建設によってダム周辺地域での米兵によるジャングル戦闘訓練が激化し、更なる汚染が懸念される。また訓練機の墜落事故による汚染という事態にもなりかねない。ヘリパッドが建設されようとする地域には、絶滅危惧(きぐ)種に指定されている動植物が生息しており、世界遺産候補となり、地球規模で見ても自然度の高い場所である。ヘリパッド建設はこれらの貴重な自然の大規模な消滅を招く。また旧那覇防衛施設局の環境影響評価は、各環境保護団体により、建設ありきのずさんさ、違法性が指摘されている。豊かな自然に囲まれた高江区は戦争のできる国に向かう日本の最前線となったが、このことは沖縄だけの問題ではなく、日本全国各地で起こりうることでもある。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、沖縄防衛局が進めている沖縄県東村高江区周辺における六箇所のヘリパッド建設を即時中止すること。
二、米軍北部訓練場を将来的に全面返還すること。

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