請願

 

第169回国会 請願の要旨

新件番号 53 件名 高齢者に負担増と差別医療を強いる二千八年四月実施の後期高齢者医療制度の中止・撤回に関する請願
要旨  政府は二〇〇八年四月より、七五歳以上を対象に新たな後期高齢者医療制度を実施しようとしている。同制度は(一)保険料負担のなかった扶養家族を含めて、七五歳以上のすべての高齢者から保険料(初年度平均月額六、二〇〇円)を徴収する(二)月額一万五、〇〇〇円以上の年金受給者は年金から保険料を天引きする(三)保険料滞納者は保険証を取り上げ、窓口で医療費全額を負担させる(四)七五歳以上を対象にした別建ての診療報酬(医療保険から支払われる医療費)を設定し、高齢者に差別医療を強いるものである。さらに、七〇~七四歳の窓口負担を一割から二割に引き上げる、六五~七四歳の国保料も年金から天引きすることも予定されている。高齢者だけを一まとめにした別建ての医療制度は、世界に例を見ない。既に二〇〇六年一〇月より、長期入院患者への食費・居住費の負担増、現役並み所得者の二割から三割負担への引上げが実施された。高齢者からの収奪と医療費削減を目的とした医療制度を認めることはできない。
 ついては、次の事項について実現を図られたい。

一、新たな後期高齢者医療制度は、中止・撤回すること。
二、七〇~七四歳の窓口負担の二割への引上げをやめること。
三、医療に使う国の予算を増やして、高齢者・国民が安心して医療を受けられるようにすること。

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