請願

 

第168回国会 請願の要旨

新件番号 1430 件名 難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策の早期実現に関する請願
要旨  難病や長期慢性疾患・小児難病の患者・家族は、専門医療の地域偏在と、十分とは言えない社会保障制度の下で、病気の進行と患者自身や家族の高齢化と障害の重度化・重複化など、肉体的にも経済的にも厳しい療養生活を余儀なくされている。難病患者や長期慢性患者・家族は、厳しい療養生活を支えるものとして、医療保険・公費医療・年金・介護保障・生活保護など社会制度の拡充に期待を寄せている。育成医療は、自立支援医療制度に組み込まれたが、手術や治療に高額の負担をしなければならず、病気を抱えて懸命に生きる子供たちの将来に大きな不安は解決されていない。国の未来を託す子供たちの病気を克服するためにも、あらゆる支援が必要である。第一六四回国会の請願の七項目は、衆議院・参議院の本会議で全会派の賛成で採択され内閣に送付された。ところが、パーキンソン病と潰瘍(かいよう)性大腸炎の患者が特定疾患対策から外されようとしている。難病対策の拡充を求めた請願の趣旨がいかされ、一日も早く具体的に実現するよう求める。様々な疾病に苦しむ患者や家族が、いつでもどこに住んでいても、安心して必要な医療が受けられ、希望と生きがいを持って生活できる社会を求める。
 ついては、難病や長期慢性疾患患者、子供たちのための総合的な対策の早期確立のため、次の措置を採られたい。

一、第一六四回通常国会において採択された「難病、長期慢性疾患、小児慢性疾患に対する総合的対策」を早期に実現すること。
 1 難病の原因の究明、治療法確立のため、難病対策を一層拡充すること。 
 2 難病患者の医療費の負担軽減を検討すること。
 3 子育て支援の立場から、先天性疾患や小児難病の子供たちへの医療費助成や教育の充実等、子供施策を進めること。
 4 身体障害者福祉法など各種法制度の谷間に置かれている難病患者・長期慢性疾患患者と家族のための福祉、介護、就労、リハビリ、移動等に関する総合的対策を確立すること。
 5 生涯にわたり医療を必要としている長期慢性疾患患者に対する社会的支援を検討すること。
 6 看護師不足を解消して増員を図り行き届いた安心できる看護を保障すること。
 7 薬害の根絶と被害者早期救済制度を拡充すること。

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